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2020.12.02.Wed

記憶をプレゼントしながら、今を大切に生きよう / 第17回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告

2020年11月25日水曜朝9時からの第17回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting。
51名ほどの方にご参加いただきました。

働きかたと生きかた 葬儀司会者の目線

この日のFRaU WFH*(うふふ*) Meetingの「働き方の新しい波」は、「働きかたと生きかた 葬儀司会者の目線」をテーマに、井形 明子 さん
(研修パートナーズYouandI 代表、元ミスユニバーススピーチ&思考形成トレーナー、元 お客様相談室 室長)にお話いただきました。

葬儀司会者という仕事との出会い

宮崎にUターンして6年目になる井形さん。東日本大震災で4人の友人が亡くなり、「親元にいないと後悔する」との思いから宮崎に帰ってきました。
Uターンした宮崎で出会ったお仕事の一つが、コミュニケーション講師育成
司会者育成(葬祭・ブライダル)。東京や福岡でMCなど話す仕事をしており、宮崎でもその経験をいかせる仕事を探しているときに巡り合いました。

通常は葬儀というと、自分とつながりのある人のもの以外には出る機会がないものです。葬儀司会者として、ハンマーで頭を殴られたような衝撃を感じる葬式に立ち会った経験について、お話します。

一つは、地元で名の通った企業の会長さんの、参列者400名のお葬式でした。宮崎でも重鎮的な存在の方がたくさん、泣き崩れながら弔辞を読まれていました。みなさん悲しみでいたたまれなくて会場の外に出ていったのかと思っていたところ、会場の外は名刺交換が行われたり、笑顔で会話したり、
ゴルフの約束が交わされるなど、社交の場となっていました。焼香だけでも3時間くらいかかった葬儀で、50人くらいが残っていました。お骨拾いにいくための大きなバスがチャーターされていましたが、それにのって行くのは2名のみでした。その2名が祭壇の前でケンカをし、最後に残ったのはおひとりだけ。その方がお骨拾いをし、お骨を持ち帰っていました。

もう一つは内縁の奥さんと連れ添った男性の葬儀です。警察のキャリア組の方で、前妻は乳がんで亡くなられていました。内縁の奥様は男性に数十年連れ添っていたものの、男性のお子さんたちの反対にあって、結婚できなかったのです。男性の介護や最後を看取ったのも内縁の奥様だった。しかし男性の実の息子たちから火葬場に行く車に乗車拒否をされていました。葬儀司会者は葬儀場内のいろんなところを回るので、何気ない会話が耳に入ってきました。「キャリア組なのに後妻や内縁は困る」と男性の息子さんが話していました。どうやら息子さんは、お父様のキャリアを自分のキャリアにしていたようでした。人の功績は何なのかということを考えさせられました。

働き方という視点からみると、自分を伝えてしまったばかりに、空気を読めずにKYになった時もあったと思う。でも、見えない指標にとらわれるのではなく、正しさを主張して相手と対立するわけでもなく、いつも感謝をまず伝える姿勢を忘れずにいたいと考えています。好きだよ、大切だよ、ありがとうと 。

働き方・生き方・人との繋がり。どれをとっても一つひとつ丁寧にくみ取れているか。葬儀場でピンク色の温かい気持ちで、お亡くなりになった方をお見送りできているのか。そういった生き方ができているかいられるかを考えるようになりました。このことを、研修や子供たちの就職支援の際にも意識しています。

私たちは日々を過ごす中で、周りの人たちに記憶をプレゼントしている。周りの人からプレゼントされているものに気づく。そういったことを大切にしたい、と井形さんはプレゼンを締めくくられました。

「記憶のプレゼント」とは?

自分の父親の葬儀で、今日の井形さんのお話と同じようなことを思いました。人間にとって最後の幸せとは何か。故人の意志で最後を決めることができる生き方がそれにあたるといえるのか。自分のパートナーを含めて自分の最後を決められるのがいい最後なのかなと思って聞いていました、と大川さん。「記憶のプレゼント」について、もう少し詳しく知りたいです。

何の記憶を残せたか。それは自分はわからないのかなと思っています。
娘が卵焼きの味が私の卵焼きの味に似てきたなと、私を思い出してくれることが記憶のプレゼントの例でしょうか、と井形さん。私は東日本大震災で上司を亡くしていますが、その上司の言葉が最近になって思い出されます。私にとって、この上司は記憶を残してくれた唯一の人です。
自分がどんな記憶を残したかの確認作業は、自分ではできないのだろうと思います。だからこそ、一つ一つ丁寧に話したり、感謝を伝えるように心がけています。

ほかの人の記憶に残ることが人の功績ということではなく、ふとした時にその人のことを思い出す気持ちが自然と湧き上がるということが、「記憶のプレゼント」なんですね、と大川さん。

大川さんご自身は、やり残せないことがあったら次の人生で成し遂げられるといい。やりとげられないことが起きてもいいように、後継者や周囲の人達・企業・NPOなども含めて、自分が死んでもチームワークが動くようにできるといいなと思っているともお話されました。

自分は何を残せるかかを意識する

5年くらい前に母を亡くしています。
自分自身、最近は自分の中で死に向き合い、生死について考えることが増えている、と野村さん。自分が何を残せるか。自分のできること・やってきたことを人に伝えていく。自分自身がやることを、周りにも見せながら伝えたり、自分自身も新たなことにチャレンジしています。

前の週に、野村さんの福井県高浜町に行っていた石川さん。高浜町のNPO代表と2期連続トップ当選の議員の女性それぞれが、「野村さんがこの町を変えてくれた。野村さんのみんなを巻き込む力がこの春頃から変わってきた」と石川さんに話してくれたとのこと。この春は、野村さんがちょうど自分が何を残せるかと思い、積極的に動きだし、周りの方にもいろいろと声をかけるようになったタイミング。野村さんの思いが知らず知らずのうちに高浜町の人達に伝わっていたんですね、と石川さん。

今年の葬儀の形は?

今年は大事な人の葬儀が多くて、考えさせられています、と飯沢さん。年明けに奥様のお父様。その後小学校からのご友人。秋には会社の同僚でTeam WAA!のコミッティーメンバー。そして恩師で会津大学初代学長だった國井利泰先生。國井先生の場合は、本来であれば400名くらい参列したものが、コロナの影響で50名ほどの参列でした。今年の葬儀の形について、教えてください。

オンラインで中継する形式をとる斎場もあります。人が集まるというということについての考え方がコロナで変わってきました、と井形さん。家族葬が多くなりました。司会者もいりません、という式も増えた。家族葬であっても、「私父のことを知らなかったですね」という人も少なくないのです。
初めて知るドラマを知る。葬儀は悲しいだけの場ではなく、人をつなげたり、知らなかったことを知る場でもあります。今後はオンラインの形の葬儀も増えていくかもしれません。

亡くなった方を偲ぶため、関係する人が集まるため、「個人からの最後のプレゼント」だといわれることも多いですね、と井形さんはまとめられました。

葬儀の司会での気づきとは?

自分の生き方の軸は葬儀の司会で気が付いたものです、と井形さん。
今を生きろ!
過去を引きずらない!
今は今でしかないと腹が座りました。
自分は自分でしかない。
誰かから見られているのが自分ではなく、自分が感じているのが自分です。
以前はタスクを自分で抱えていましたが、今はタスクをあまりかかえないようになり、一つのことに時間をかけるようになりました。

記憶に残るよりも、記憶をプレゼントし続けることが大切

井形さんの話を聴いて記憶をプレゼントするというお話は、プレゼントするというところが本質なんじゃないか。記憶に残ることが大切ではなくて、記憶をプレゼントし続けることが生きる中で大切だとお話されていたのだと思います、と箕浦さん。
生きている中でだれかにプレゼントをしていますか。自分のことがいい記憶として残るのではなく、相手にプレゼントしたいという気持ちで今を生きることが大切。今よりもこれからの自分がいいと思える生き方をしていきたいと感じました。

箕浦さんの編集後記

プレゼンの神様である、尊敬する澤円さんの言葉、
「プレゼンはプレゼントである」
来てくれた人に何かプレゼントをしてあげたいという気持ちを、プレゼンの中で大事にしたいという、澤さんの気持ちがこめられた言葉です。

私もいろんなところでお話したり、誰かと会ったりする中で、自分が何をプレゼントできるかを大事ににしたいと思える朝でした。
井形さん、深くて温かい、いいお話をありがとうございました。

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本日12月2日(水)朝9時から10時の第18回FRaU WFH*(うふふ*) Meetingでは、『ゼロスタートからの現代の北前船商社』
 ~商社がトレーディングからソーシャルに変革~をテーマに、
冨田昇太郎 さん
(ホクセイプロダクツ(株) グループ社長)
にお話いただきました。熱のこもったプレゼンに参加者が引き込まれました。

来週12月9日の第19回RaU WFH*(うふふ*) Meetingの「働き方の新しい波」は、「パソナの淡路島移転」について、パソナ農援隊の神智実さん
にお話いただきます。

お申込みまだの方はこちらから
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeSeq94b5OVYGzJkGkk1dHI3I_6BaIsFadzWvVT_UtlfN32mA/viewform

FRaU WFH*(うふふ*) Meetingは、毎週水曜日朝9時から10時。お時間取れるタイミングで、ぜひご参加ください!

文:宮崎恵美子

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第0回(2020年7月29日レポート):WFH*については、こちらでご覧ください。
https://note.com/teamwaa/n/n22a021812f1d

WFH*の読み方は「うふふ」 / 第2回FRaU WFH* Meeting開催報告(2020年8月12日レポート)
https://note.com/teamwaa/n/n18a7a94ee6fc

政策につながる組織のミッションとして行えたからこそ、環境省の「選択と集中」プロジェクトは成功した / 第3回FRaU WFH* Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n1b74d08d63dc

ロンドンで、日本の「働き方」がすべてではないと気づいた / 第4回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n72e227a57b21

ワーケーションで、人や自然に感謝し、幸せを感じられるようになろう! / 第5回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n0bf44fc20fda

“はたらく”に歓びを 誇りを持てる仕事をしていこう ! / 第6回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n54aeaf037d4f

自分の得意なこと・やりたいことでキャリアを築くには / 第7回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n4529ab67eb37

真のダイバーシティにつながる働き方とは? / 第8回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n49a14e4cef62

2拠点生活から見えてきた大切なこととは? / 第9回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n1e9bdedba70e

楽しみながら仕事をしていくコツは?/ 第10回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n51b79973453e

週休3日で、自分の時間を自由に創造的に使えるようになる !! / 第11回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n1b92b13d48dc

乗り越えてきた痛みは、必ず誰かの助けになる / 第12回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/ndf37a36446e0 

サラリーマンの幸せは”マネージャー”で決まる / 第13回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n6b5a34dcb380

変化する力と自分軸で、どんなときも乗り越えられる / 第14回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/na3f68ed16163

誰一人取り残さず、CSRが当たり前の世界に/ ~アイドル活動で広がるキャリア~ / 第15回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n60b57c11cccd